継ぐ人がいない大きな仏壇、管理できない遠方のお墓に悩んでいませんか?

一乗院では、継ぐ人がいない仏壇の処分や、
自力での管理がむずかしくなったお墓のご相談が増えています。
社会の変化にともない、ご先祖代々のお墓がある地域からは遠く離れて、
例えば伊豆半島や富士山周辺にお墓があるけれど、
戻る機会はないままに新しい地域に縁をつないで暮らしている、など。

お墓の管理のことで次世代の子や孫に負担をかけたくない、
高齢の両親が亡くなったり、または両親や自分の離婚などで
跡継ぎがいなくなって「墓じまい」を検討するケースもあります。

お墓や仏壇は、親子であっても考え方や思い入れが相反することが多いのです。
「父が亡くなった時にお墓の処分を母ともめたから、
母がなくなるまではお墓の話には触れたくない」
「母が父の先祖と同じお墓には入りたくないと言っている」
鑑定相談では、そんなお悩みをお聞きする機会もたびたびあります。

お墓の継承者は原則一人、でも
墓じまいの手続きには「関係者全員の合意」が必要

お墓は、誰もが思ったときにお参りできるものですが、
お墓そのものの継承者(祭祀承継者)は、原則として1人です。
相続のように「財産を分け合う」というものではないため、
従って継承者の1人が全ての権限を保有しています。

ところが、いざ墓じまいを行う際には、
全ての関係者が合意したことを示す「墓じまい承諾書」が必要
になります。
墓主や戒名主、親族が書類に署名捺印をすることで、墓じまいの手続きが進められます。
また墓じまいを行う際に、墓主や戒名主(法名主)の同意が必要な場合があります。
特に戒名や位牌が納骨されている場合は、関係者の同意が必要です。
この「全員の同意」がもめごとの元といっても過言ではありません。

一人っ子で両親が亡くなった、単身高齢者で子供がいないなど
お墓を守ることが、いま生きていく上ですでに負担になっているという問題を
まずは親族に伝えることが大切です。
自分とはすっかり疎遠になっている親族、親の兄弟や親戚でも、
ずっと墓参りは続けているなどそれぞれに事情があるからです。

なお墓じまいの手順は、おおまかには以下の流れになります。
地域や墓地によって必要な書類が異なる場合がありますが、ご参考までにまとめてみました。

墓じまいの手順と必要な書類

1.親族関係者の理解を得る
 (親子や兄弟でも各位の想いは違うため、もめ事になりやすいところです)

2.新しい納骨先を確保する
 (散骨などで「お墓の形をなくす」納骨先も含めます)

3.行政手続きをする

  • 墓じまい申請書
    墓地管理者や自治体に対して墓じまいを申請する書類です。
  • 戸籍謄本
    申請者の身分を証明するための書類です。墓地管理者や関係機関が申請者の身元を確認する際に使用されます。
  • 所有権証明書
    墓地の所有者が墓地を所有していることを証明する書類です。
    所有者が亡くなった場合は、相続手続きが完了していることを示す必要があります。

4.墓地への支払いを確認する

  • 墓地使用料の支払証明書
    墓地使用料が支払われていない場合は、支払いの手続きが必要です。

5.元のお墓から遺骨を取り出す   

6.新しい納骨先に納骨する   

散骨・合葬納骨・永代供養、墓じまい後の先祖供養いろいろ

墓じまいを決めたら、ご先祖のご遺骨や位牌をどう供養していくのがいいのでしょうか。
一乗院でも、納骨堂、樹木葬、海洋散骨、永代供養など
さまざまなご供養のご相談をお受けします。
墓じまいのあと、新しい納骨先を考える際のポイントをまとめました。

墓じまいの考え方と進め方

  1. まず最初に次世代に引き継ぐのか、自身の一代限りなのかを考慮する。
  2. 引き継がない場合は、永代供養(永代管理)か散骨かを検討する。
  3. お墓には条件により納められる遺骨には上限があるため、
    以前の先祖を永代供養に移すことも検討する。
  4. ゆかりの土地で永代供養を行う。
  5. 行きやすい場所にある寺院などで永代供養を行う。
  6. 家族や親族以外と一緒に納骨される「合葬墓」を行う。

家族や親族以外と一緒に納骨される「合葬墓」には、合同の墓石を立てたものや、
墓石の代わりに木の下に埋葬する「樹木葬」、
寺院や建物の中の、ロッカーのような小さなスペースに納める「納骨堂」などがあります。
納骨堂のメリットは、僧侶による日々の読経や供養など、
供養の専門家に管理をゆだねられるところです。
いずれも手を合わせに行く場所を自宅以外の場所にのこす選択肢です。

墓じまい問題、悩んでいる間の「先祖供養」も僧侶が代行します

墓じまいには、思いのほか様々な費用と時間がかかります。
さらに、墓じまいで取り出した先祖の遺骨については、
納骨堂でそれぞれを個別に永代供養した場合、先祖の数だけ費用が掛かります。
地域によっては「同じ敷地に先祖のお墓が13個ある」など
「お墓が一つ」とは限らないケースも見受けられます。
だからといって「面倒だから」と墓じまいを先送りにしたまま
墓を継承せずに自分が終わると、
その墓は「無縁墓」として放置されることになるでしょう。

墓じまいしたい、けれど墓参りにも管理清掃にも長らく行けていない、
お参りできないお墓の墓じまいを先延ばしにしているうちに、
気がつけば何年も「先祖供養ができていない」こちらのお悩みの方が深刻なこともあるのです。
そんなお墓参り問題を解消するために、一乗院では、
僧侶による墓参りとお墓の管理の派遣サービスを執り行っております。
いつか「墓じまい」を実行するまで、通えないお墓の管理とご先祖の供養を
関東東海エリアはじめ、日本全国の僧侶が代行いたします。

■■ 一乗院への墓じまいなどのご相談はこちらからどうぞ

また墓じまいや仏壇じまいをしたからといって、
それで先祖との縁が消えるわけではありません。
墓石や仏壇だけがご先祖に手を合わせる場所ではないですし、
供養は場を選ばず、意外に多様なスタイルがあるのです。

出張祭事 ご祈祷料
仏壇じまい・墓じまい ¥30,000
別途 交通費 ¥5,000
別途 仏壇引き取り費 ※エリアにより要見積

仏壇じまい後の先祖供養は? お寺や自宅で供養する方法

先祖供養とは、親族一同を集めた法事などの堅苦しいスタイルだけではなく、
本来は誰もが思い立ったときにいつでもできるものです。
たとえば真言宗の寺院で一般公開されている護摩祈祷の折に、
護摩木に祈祷されるご本人のお名前を書き、
「〇〇家先祖代々」「追善供養」としたためて
不動明王様の炎に託すことも先祖供養です。
亡くなった身近な親族のお名前を添えて
その方のお顔を思い出しながら読経されるとよいでしょう。

また回向供養や追善供養などを、
一乗院本堂で執り行ったり、
ご自宅などへ僧侶が伺って執り行う出張先祖供養もございます。

ご供養とは、仏壇・仏具・お墓がなくてもできるもの

ご供養とは、仏壇・仏具・お墓をお持ちでなくても、できるものなのです。
亡くなられた命日に、故人の好物であったものを食して
故人を思いながらいただくのも「追善供養」です。

一乗院に毎年、ご両親の命日に回向供養とご先祖供養にいらっしゃるご夫婦は、
一乗院での法要のあと、同じ東海道沿いにある蒲原の『よし川』さんで
ご両親が大好物だった鰻を一緒に食されて偲ぶ時間を楽しみにされています。
また、近しかった叔父さんが単身で亡くなられた翌年、
命日の前後に、叔父さんをしのんで蒲原の『やましち』さんで
桜エビのかき揚げと日本酒をいただいたあと、
護摩祈祷に参加された方もいらっしゃいました。

ご供養は、仏壇やお墓をお持ちでなくても、
宗教がなくても、できるものなのです。
「故人を思う」時間を持つことが大切なのでしょう。

「ご先祖」とひとことでいっても、3代さかのぼるだけで14名、
その兄弟姉妹まで加えると、100名を超える方もあるのです。
なかには死後数十年、誰にも供養をされていない境遇のご先祖や
身内の誰からも生前に慕われなかったご先祖、
後継者なきまま若死にされたご先祖もいらっしゃるでしょう。
いずれにしても、どんなご先祖であっても
「そのご先祖がいなければ、今の自分はこの世に存在していない」のです。
いろいろなご先祖に思いを馳せながら
「先祖代々」に手を合わす時間こそ先祖供養であり、
またそのお努めは自分が現世で「徳を積む」行為となって
未来への貯金となるのです。

思い立ったら意外とすぐに解決できる 
仏壇じまい・先祖じまい

ご自宅での年忌供養に伺った同日に、法要に続いて
仏壇とご位牌から魂を抜く「仏壇じまい」を依頼されるケースも近年、増えています。
終活ブームと高齢化、さらにコロナで「生きているあいだに片づけたい」
先祖じまいの需要が根付きつつあるようです。
一乗院では、僧侶による先祖供養と仏壇じまいのあと、
専門の業者によるお仏壇のお引き取りにも対応しております。

仏壇じまいは、依頼してみると、意外に早くすっきりと片付き解決するものです。
「悩んでいる時間の方が長かった」と
お仏壇のあった場所の空間を見て、ホッとした表情をお見掛けすることが多いのです。
出張祈祷の場合は別途交通費を、仏壇引き取りの場合は別途処分費用となりますが、
問い合わせによる見積もり等にお手間がかからないように、
一乗院では仏壇じまい:30,000円~を価格として公開させていただいております。

一乗院では、ご先祖からの縁を、形を変えて次世代へ繋ぐものが
「墓じまい」「仏壇じまい」「先祖じまい」だと考えています。
ご先祖を大切に考えつつ、時代に合わせてどう別の形で守っていくのか。
長らく気になっている墓じまいや仏壇じまい、納骨などのお悩みがございましたら
まだ具体的に決められない段階でも、一乗院へご相談ください。

■■ 一乗院への墓じまいなどのご相談はこちらからどうぞ

自分の最後を考える 未来のために遺言を書いてみる

人はみな、もれなく死ぬ日を迎えます。
遺言とは、高齢者や老年者、引退した方だけのものではなく、
年齢が若くても、元気でも、誰もがいつでも書き残せるものです。
「自分が死んだ時に墓じまいをお願いしたい」
「夫の親と同じ墓には入りたくないから永代供養にして」
「子供は反対しているけれど遺骨は太平洋に散骨してほしい」など。
「自身の最後はこんな形で終わりたい」を生前に決めておき、
遺言として書き残しておく方法もおすすめします。

なお「遺言」といっても、気持ちが変わればいつでも書き直せますし、
誕生日などの節目に、この世に生を受けて生きていることをご先祖に感謝しつつ
いつか誰しもに必ずやってくる「自分の最後」に思いをはせてみるのも
今後の生き方をより良く見直す機会となるかもしれません。

今生きている自分たちの行く道を、よりよい流れに好転させるために。
そのために、神仏と繋がりお力をお借りする場として寺院が存在し、
先祖とつながるための先祖供養や祈祷があると思うのです。

墓じまいをはじめたいものの、気むずかしい関係者が多く、
暗礁に乗り上げてなかなか進まない場合などは、
易占鑑定によりよりよい方法を神仏にお告げをいただくこともできます。
人はみんな「運気」という巡る流れの中で生きていますので
「まだ先祖じまいをしてはいけない時期」という場合もありますし
「今年から来年にかけてはお墓の方角が悪いので触ってはいけない」など
自分の意志ややり方が原因ではない障害の理由を知ることもできるでしょう。

神仏の偉大なお力を盛大にお借りして、より良い方向や時期を探りつつ
墓じまいや仏壇じまいの「先祖じまい」のお悩みを解決できればと思います。